夜がいつまでも続けばいい

《vol.9》 関豊・青井傑・荒川明子編『初めて知った戦争の話 中学生の聞きがき』(新興出版社)より、「シベリア抑留記」

初めて知った戦争の話 中学生の聞きがき

今回は、関豊・青井傑・荒川明子編『初めて知った戦争の話 中学生の聞きがき』の中から、関豊さんの手記「シベリア抑留記」をお聴きいただきます。

関さんは1942年(昭和17年)、宇都宮の第14師団騎兵第18連隊に入隊し、翌年、満州に渡りました。しかし、終戦を迎えると同時にシベリアに抑留され、復員したのは1948年(昭和23年)10月のことでした。

関さんは今回の朗読者、遠藤信子さんが当時赴任していた中学校の校長を務めていました。
その関さんの体験記が収められたこの本は、遠藤さんの受け持つ学年が3年生のときに生徒全員で取り組んだ夏休みの課題から生まれたものです。生徒が戦争体験者に直接話を聴いて作成した聞き書きなどに加え、関さんたち教師の手記を寄せて、翌年一冊の本としてまとめられました。
さらに、学校の文化祭でこの本と戦争資料とを合わせて展示したところ、新聞や雑誌などメディアにも取り上げられ、話題になりました。

関さんは東京美術学校、現在の東京藝術大学の出身です。
遠藤さんによると、シベリア抑留中にスターリンのポスターを描かされたこと、帰国後は厳しかった抑留生活に思いをはせ、一日一枚の絵を描くことを自らに課していたことを話してくれたそうです。
関さんはご自身の作品を「シベリアシリーズ」と称し、東京・銀座の画廊で何度も個展を開きました。現在、その作品の一部は新宿にある平和祈念展示資料館に所蔵されています。

これからお読みする手記には、シベリア抑留生活で初めて迎えた厳冬期の日常が淡々とつづられています。

朗読は、読み聞かせボランティアの遠藤信子さんです。

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